#53: 北陸4トンDL / Hokuriku 4 ton Diesel Locomotive (Aru Model kit)


 Prototype of this Hokuriku Juki 4 ton locomotive was built in 1975 and used at 508mm gauge line in clay works, Nippon Nendo Kogyo, Iwate. Aru Model has released etched brass kits in both O-16.5mm and HO-9mm. This O-16.5mm model uses 26mm powered truck.
 日本粘土鉱業岩手鉱業所で活躍した1975年北陸重機工業製の小型機で軌間は508mmです。プレスアイゼンバーン発行の岩堀春夫写真集「ナローの散歩道」(1991)の表紙を飾っており、活躍の現場はそのままレイアウトにしたいような風情があります。この機関車はぜひプラ板で自作したいと思い、図面まで作成中でしたが、TMS1996年4月号(611)に須永秀夫さんが45mmゲージで製作され、図面と現地の写真が掲載されました。そしてついにアルモデルからHOとOのキットがリリースされたのです。
 Oスケールのキットは定番の軸距26.5mmの動力を用いるもので、この小型機を要領よくまとめています。必要最小限のディテールでまとめられていますが、いくつかオプションパーツがあり、作り込むことができます。このモデルで、自作を準備していたときからこだわっていたのが機械室扉のL型のヒンジです。これはオプションパーツにはありません。真鍮線でつくれる代物だからでしょうが、なかなか手が動かず、ついつい着工が遅れてしまいました。
 このヒンジ以外は特に追加点はなく、キットそのままの組み立てです。ドアを開放にして人形を載せる計画もあったのですが、工作中はすっかり忘れていてそのまま組んでしまいました。運転室後ろ窓の防護柵なんかは自作すれば大変で、エッチングパーツは大変見栄えがします。
 塗装は東南アジアのサトウキビ畑で活躍する機関車のような明るい色を考えていましたので、メタルプライマー、グレーのアンダーコートの上に、ボディは国鉄黄5号、下まわりは黄かん色(湘南色)の調色スプレーを吹きました。軸受は赤に塗装して後から接着しました。
 窓枠Hゴムの黒は手持ちの油性マーカーで塗布したのですが、仕上げにマットクリアを吹いたところ、部分的に滲みがみられたので、はみ出した部分を再び塗料で覆うタッチアップが必要でした。

Etched brass body and chassis with metal journal boxes.


2011/2/20 Nobuo Koizumi