#46: 協三4トン大谷鉱山タイプ / Kyosan 4 ton Ohtani Mine Style


This is the first O-16.5mm (On30) body kit released by PairHands. Kit includes nickel silver etched sheets and white metal parts. It requires Tenshodo 24.5WB powered truck. The prototype is a Diesel locomotive manufactured by Kyosan Kogyo and used at 508mm gauge line in Ohtani Tungsten Mine in Kyoto.
The model is modified to fit on Tenshodo 24.5WB.

ペアーハンズのOナローボディキットの第一弾が,この協三4トン大谷鉱山タイプです.大谷鉱山は京都府にあったタングステン鉱山で,508mm軌道の防爆型ディーゼル機関車です.ずんぐりとしたボディにオープンキャブなので,あまり魅力も感じていなかったのですが,キットを開けてみると,洋白板のエッチングによるボディはなかなか精悍でかっこいいではないですか?風防付きのオープンキャブはなにか昔のレーシングカーを連想します.そこで,へなへなに仕上げるのではなく,赤いロードスターとしてまとめることにしました.
 エンドビームはホワイトメタルパーツですが,側板は軸箱を含め,エッチング板の折り曲げによる構成になっています.軸距24.5mmのパワートラックを動力に使うようにアレンジされています.プロトタイプは508mmゲージですから,軸箱をこれぐらい薄くすることでバランスが取れているのだと思います.
 組み立てそのものは“お手軽”とあるようにそれほど難しくはないのですが,説明書では運転席のシフトレバー類の取り付け方が良くわかりません.わたしの手元には資料として岩堀春夫氏の“ナローの散歩道”(エリエイ)と岡本憲之氏の”全国鉱山鉄道“(JTB)があり,参考にしました.まあ適当でよいということでしょうが,資料がない人は判断に迷うかもしれません.
 説明書ではパワートラックに4箇所孔をあけて,ねじ留めすることになっていますが,取替えが簡単なようにプラ板を介して中央で止める方法に代えました.風防は実物では取り外し可能だったようですが,使うのなら,強度上,機械室カバーに半田付けする必要があります.しかし,そのためには計器板を内側に入れ込む必要があるので,床板から折り曲げられた取り付け板を切断して,位置を僅かにずらしました.
 機械室カバーは落とし込むだけでよいことになっていますが,試験走行したところ,振動で後方にずれてしまうので,計器板の上でねじ止めするようにしてあります.
 ヘッドライトにはホワイトメタルパーツが入っていますが,ライトカバー内に納めるには少し大きいので,ワールド工芸の加藤3トンのキットに入っていたロストパーツを利用しました.
 カプラーはナックルカプラーにしたいところですが,ピンリンク用のスリットを加工するのには根気がいります.幸い,キットのスリットは深く仕上げてあるので,そのままナックルカプラーを加工して取り付けることにしました.使ったのはバックマンのEZmateカプラーで首の上部にやすりを当てて薄くし,0.5mmの孔を開けて付属のピンで固定しました.


2008/11/8 Nobuo Koizumi