ミルウォーキーの内燃機関車
Milwaukee Type H4 4-Ton Gas Locomotive

 This Milwaukee type H4 4-ton gasoline locomotive was used at Westside Lumber Co. on 3ft. gauge.
 The On30 model is a white metal kit made by the Model Company. The model is finely detailed with exposed engine unit, They recommend "Black Beetle" power bogie to motorize, but I used Tenshodo/Hanazono WB24.5. A piece of styrene sheet is attached to fix the power unit.I used styrene sheets for running boards and roof panel, though they were included as metal parts. I chose finer brass mesh sheet and sandwiched it between radiator and extended grill frame
.For painting, I sprayed canned dark yellow and weathered with powders.

  軽便模型祭の折,新額堂さんのブースで偶然みつけたキットを早速組んでみました.ニュージーランドのThe Model Companyの製品で,箱にはOn30/On3 Milwaukee locomotive, West Side Lumberとあります.ミルウォーキー社はその地にあった内燃機の専門メーカーで,1928年製4トンクラスと思われます.一方,モデル・カンパニーはフォードの古いトラックなどのホワイトメタルキットを出しているところで,今まで知るものは7mmスケールすなわち1/43.5でしたが,今回は1/48としたようです.

 キットの内容は英国のホワイトメタルキットの流れに沿っており,ホワイトメタルパーツのほかに線材,屋根用の真鍮板,煙突用パイプ,ラジエター用網材,そして出来の悪いロスト製の側板取っ手と足踏み板支えで構成されています.

 さて,動力には10.5mm径,軸距25mmのBlack Beetleなるパワートラックが指定されており,オーストラリアの入手先が記載されています.しかしよく計ってみると,軸距は24.5mmに近く,天賞堂/花園製品で十分であることが判明,写真のようなプラ板を渡して両端でねじ止めすることにしました.

 ホワイトメタルの材質は比較的柔らかく,最初からかなり歪んでおり,慎重に整えてから組み立てたつもりですが,それでも歪みは多少残っています.組み立てのポイントをいくつか述べます.

 カプラーポケットは多段ピンリンク式と,それにあえて模型用ナックルカプラー取り付け用の穴をあけたものの2種類が入っており,わたしは運転重視のため,後者を使っています.穴はすこし拡大すればケーディ5番がおさまるのですが,肉厚があるため,ねじ止めはできませんので,押し込むかたちで固定しています.屋根は真鍮板が入っていましたが,プラ板に変えました.また側板の窓枠は取付けしろのない1枚分が別パーツになっています.そこで,塗装済の窓枠に,それより上下がはみ出した透明プラ板を接着し,はみ出した部分を側板内側に接着する方法で取り付けました.また,付属の網目板はラジエターグリルの前につけるホワイトメタルの枠内に落とし込むようですが,固定するがむずかしそうです,そこで,付属の枠とラジエターの間に細い0.5mmプラ角材でつくった枠を新たに入れ,手持ちのきめの細かい網板をプラ角材の枠内に落としてからホワイトメタルの枠を上から押さえつけるかたちで取り付けました.また踏み板もホワイトメタルパーツが入っていましたが,プラ板に変えました.
 塗装は調色のダークイエローとし,ブラグドンのパウダーでウェザリングしました.エンジン部が露出し,陽刻のミルウォーキーの文字がさえる見ごたえのある機関車です.海外の内燃機関車に興味のある方にはお勧めのキットです.

2006年1月 Nobuo Koizumi